雅楽 |
皇族の方が着席し、いよいよ開演だ。
まずは管絃 季節は秋だが今回は黄鐘調だ |
音取により場が整う。
西王楽破はテンポの良い曲だ
雅楽は今まで数回しか鑑賞したことが無いが、さすが宮内庁!
ひとつひとつの音もしっかりしているのに全体も調和がとれ、洋楽慣れしている私にも “気持ちいい調べ” に感じる。 |
越殿楽 残楽三返
同じフレーズを徐々に楽器を減らしながら繰り返し、最後は琵琶と箏が弾かれる今回の残楽三返
開演前に 「残楽三返は聴きどころ」と彼女から聞いていた。
たしかに。 波のように音の厚みが変化しながら曲が進み、波打ち際のような余韻を残しながら曲がひいてゆく様の演奏は、
世界最古のオーケストラにふさわしい。 |
拾翠楽
現在の管絃の曲目には、元々は舞を有する曲だったが、舞は忘れ去られ曲だけが残っている場合も多い。
拾翠楽も、そんな曲のひとつだそうだ。
ゆったりした曲調を聞きながら、海辺で緑の藻を拾う海人の姿を想像する。 |
管絃は高舞台上で演奏します
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舞楽の時、管方は後方の楽屋で演奏します
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休憩をはさみ、後半は大好きな舞楽だ。 |
陵王
龍の叫びから始まる小乱声、そして鮮やかなオレンジ色の衣で陵王の登場だ。
管絃より早い調子、龍笛の追吹や打ち物が鳴り響く中、また囀では、すり足の音が聞こえる静けさの中でも、力強く舞う陵王はく美しい |
左舞いに続き右舞は |
綾切
うぐいす色の右肩袒、左は白袖で内側が朱 そんな綾切の装束で、四人の舞がみごとに揃う
柔らかく優しい舞なので、隅々まで動作を合わせるのは、いっそう大変であろう。 |
舞楽で面白いのは、専門の舞人は存在しないことだ。 楽器奏者の楽師から舞人を都度選出する。
また、宮内庁式部職楽部の楽師は、ある程度専門な楽器はあるが、他に数種の楽器演奏も習得している。
そして驚くべきことに、皇室の行事においては、洋楽も演奏(タキシードに洋楽器!)するといった多芸集団だ。 |