08喜多方〜猪苗代 会津ぶらり ;楽しきもの
2008/09/17 up    
喜多方〜猪苗代 会津ぶらり
2008年 3月10日(月)〜13日(木)
いなか暮らしを始めた恩師を訪ね猪苗代へ
ついでに春直前の会津を、ぶらりとしました
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 おいしいモノ
 〜 この旅で味わった美味しいモノ
 「会津は海から遠く、冬は雪に閉ざされがちなで、食べ物はみな塩辛い!?」  いえいえ、そんなことはありません。
会津藩は、葵の松平家が長きにわたり納めていた影響か、郷土食も どことなく品が良い。
また近年では、磐越HW.や大峠トンネルが開通し、冬でも物流を確保できるようになって新鮮な食材に困ることはない。
熱塩温泉 山形屋にて
【 青ばと豆腐 】
会津方言で、青大豆のことを、
“青はと”と呼ぶ。
水の良さも加わり、滑らかで上品な甘さ
これも熱塩温泉 山形屋にて
【 比内地鶏のえごま焼き 】
大峠トンネルが開通したおかげで、
山形は一気に近づいた
見た目と違い、上品な味です
今回一番のオキニ 【 こづゆ 】
元は会津武家での冠婚葬祭料理だそうです。
山の幸に さっぱり帆立醤油味。
よく酒の友と紹介されるが、充分おかずになる。
 他にも、 細竹の水煮・ 鯉のうま煮 … どれも素材の味を活かした美味しい保存食でした。
よっぽど都会のファミレスの方が味が濃いようです。
 郷土料理だけでなく、他にも美味しい沢山ありました。 そう、会津 喜多方といえばラーメンです。 美味しいラーメンは幸せです
中華そばでもチャーシューが沢山
ネギだって薬味以上に美味しい
喜多方ラーメンの原点は“支那そば”なので、懐かしの中華そば系が多い。
私は、こってり系ラーメンは苦手なので中華そば系は大歓迎だ。
 50店以上ある喜多方のラーメン屋さんの中から、昔と変わらない味を守り続けている あべ食堂
 大通りから横丁に入り、ラーメン屋さんと言うより町の食堂といった店構えの_いやこの店は
本来は食堂で、メニューにも定食等が並んでいる。 しかし、注文は皆 「中華そば」の食堂です。
 手際の良いおばちゃんが運んできたラーメン。 見るからに 『うまそ〜』だ。
さっそく啜る。 さっぱりとんこつ+煮干しに、コクまろ醤油 それがモチモチの縮れた麺に、
まとわったまま口に入ってくる。 『美味しいです〜』
 チャーシューも品良く薄く、油が落ちているので、麺・スープ・チャーシューが一度に口に入って、
絶妙のハーモニーを味わえるトコロが またいいじゃないですか!
しかし、今では日本全国 “喜多方ラーメン”のお店が建つが、なぜか美味しい店に当たらない・・・
水? 醤油? なぜかしら?
Please click !
超人気のせんべやのあんドーナッツ
カステラのような生地に、ザラザラ砂糖をまぶしてある
手作りで、あまり日持ちはしない。
また、すぐに売切れてしまうため注文した方が無難。
シーフドカレー  今回 偶然見つけた好いお店は
            イタリアンレストラン アンクル
「猪苗代でイタリアン?」などと言っている場合では
無いほど食材の良さ、料理の丁寧さ どれも高水準。
ビックリの美味しさでした。
 オーナーは、ここに店を開く前は、斑尾のゲレンデで
お店を開いていたそうです。
今回は初めてだったので、プレートでしたが、次はぜひ
コースで頂きたいと思いました。
チキンにクリーム系ソース
やっぱり水の美味しい地は旨い処。
上等の食材 そして、素材を美味しく食べようとする人間の知恵が加わったのだから、不味いはずは無い。

建物  〜 今回は喜多方の蔵や、一風変わった建物を観ることができました
喜多方の蔵
 喜多方の二大観光は、ラーメンと蔵。 実はこの二つは切っても切れな関係です。
中華そば系ラーメンにとって醤油や酒などの醸造品は、味の決め手であり、そしてそれらは蔵から生まれてくる。
 醸造蔵には長い年月・各醸造作業によって育った各蔵独特の酵母菌が住みつき、それが各蔵の味になってくる。
蔵仕込みの味は、酵母菌とヒトの知恵と手間が織りなすモノなのです。
また、蔵内は一定の温度・湿度を保ちやすく、柱の無い広いスペースなので、醸造業には欠かせないなのである。
重厚な黒漆喰 解雪がねらいなのだろうか?  紫檀、黒檀、箔と贅をつくした室内  米・酒のお店です
甲斐本家 黒漆喰の蔵、庭園を見渡せる蔵座敷、通り側には店蔵も有する豪商だ
 明治十三年 喜多方で大火が起きる。 人々は焼け野原に残った蔵の強靭さを目にして、以後 蔵作りの建物が増していったそうです。
そのため、喜多方の蔵は単なる物を置く場所や作業の場所にはとどまらず、人が暮らす場所としての蔵に発展してゆく。
  -蔵に人が住むと言うと、手塚治虫の【奇子】を思い出してしまうのは自分だけでしょうか-
喜多方の人々の中で財をなした人々は、豪華な作りの蔵を競うようになり、それは蔵座敷と呼ばれ、ステータスとなっていった。
現在、蔵座敷は観光用に保存・公開されているが、醸造業の蔵や漆職人の塗り蔵や現代風にアレンジされた店蔵などは、
現役として活き続けています。
土壁の蔵
田楽喫茶 豆○(マメマル)

ロボット顔みたい
蔵味噌 金忠
通り側も、いい感じのレトロ感がある
若喜商店
裏に煉瓦作りの蔵屋敷を有する
ここの天然仕込醤油は旨い!
火にも強く
掛子塗りの段がついた扉は観音開き
男は蔵を建てて、一丁前とされたそうです 雪ににも強い
屋根の雪も痩せる季節
構造的にも、普通蔵でイメージする白漆喰以外に黒漆喰、煉瓦、土壁などがあり面白い。
煉瓦の組み方も洒落ている 煉瓦の、のぼり窯が近くあるそうです 若菜家
文明開化の象徴 煉瓦作りの蔵
これが町外れの畑の中にポツと建っている農家の蔵だったりする

洋風
 古くから物流の要であった立地、また商業を推奨した蒲生氏郷の影響なのか、会津の商人達は相当なお金持ちだったようで、
洋風の立派な意匠を所々で見かけました。
西洋文化と日本の匠技の融合  天井のレリーフ Please click !
会津若松 福西本店の木製円柱と天井のレリーフ 喜多方 甲斐本家 鳥城洋室 にて

会津さざえ堂
会津さざえ堂
まだ雪深い飯森山でした
Please click ! 内部は階段ではなくスロープです
 今回、旅前から興味を持って、『ぜったい行く!』 だったのが会津さざえ堂です。
さざえ堂とは、白虎隊で有名な会津若松の飯盛山に建つお寺のお堂です。
高さ16.5メートル、木造六角三層の構造_と、ここまでは、ごく普通のお堂なのだが、
特筆すべき点はその内部構造にある。
 “さざえ”と呼ばれているが、 内部は二重螺旋構造になっていて、正面口から時計回りに
スロープを登って行き、頂部からは反時計回りで、登りとは異なるスロープを下りてくる
といった、文章では説明しにくい建物なのです。
 会津さざえ堂は、1796年当時 飯盛山に在した正宗寺の住職;郁堂が考案した建物で、
正式名称は円通三匝堂(えんつうさんそうどう) 当時は多くの人々が拝したそうです。
 明治になり、正宗寺は廃寺、残ったさざえ堂は、神仏分離令により祀られていた三十三観音
像は取り外され、現在は
皇朝二十四孝の絵額が掲げられています。
 この摩訶不思議なお堂が創られた目的は、「ここを登り降りすれば、内側に祀られた西国の
三十三観音をすべて拝めるありがたいものである。」 といったコトらしい。
 たしかに一ヵ所を詣でるだけで、他の霊験も授かるというのはよくある場所であるし、 構造的
にも、中心に芯柱が貫いていて三重ノ塔と同様であるなど、頭では理解できる。
そう、頭では_
 しかし、これを実際に目の前にし、実際に内部に入りスロープを登り降りしてみると
『なんだこれは!?』 となり、 『よくぞ創ったものだ』 と螺旋しながら感心しきりだ。a
螺旋
螺旋具合が解りますか?
 日本建築の構造は、木造骨組のため直線や四角い平面の組み合わせがほとんどで、
階層を成すにしても、平屋の積み重ねでしかなく、近年まで曲線や球を構造に用いるのは
苦手で、ましてやそれを連続した立体にする事は、このさざえ堂以外に例をみたことがない。
 現代のヒトが “二重螺旋構造”と聞いて、思うのはDNAであろう。
無論さざえ堂建設当時、だれもDNA構造など知る筈もないのだが、やはり仏教の建物なので輪廻とか生命とかを容易に想像させてくれる。
そういえば、お寺を示す“卍”も二重螺旋の意味があると聞いたことがあるなぁ〜
 飯盛山と言えば白虎隊。 確か修学旅行で来て、おばちゃんのハラキリショーを見せられた。 しかし個人的には、さざえ堂の二重螺旋構造の
方が何倍も興味する。

温泉
〜 会津も猪苗代も上質の湯処でした
 喜多方から大峠トンネルに向かい、山形との県境ノ峰麓に喜多方の奥座敷と呼ばれる熱塩温泉が在ります。
看板が無ければ分からないほど、こじんまりとした温泉街ですが、此処は街の最奥に建つ示現寺を復興させた源翁禅師が600年前に
発見したとされ、古くから名湯として知られています。
 今回は熱塩温泉街の玄関で、湯けむり昇る温泉宿 山形屋にお世話になりました。
熱塩温泉は、その名前通り塩系の湯ですが、普通の塩系の湯とは違います。
例えるなら、通常の塩系の温泉が化学合成塩の辛いだけの湯とするなら、熱塩温泉は円やかな天然にがりの湯なのです。
それは、ちょっと湯を舐めてみれば、すぐに解る。 「温泉は浸かるモノで、味じゃない」 確かに_
しかし、浸かっていると滑らかで、それでいて芯から温まる名湯でした。
野趣的な檜の湯船  雪見の露天風呂
山形屋の温泉 日替わりで楽しめる
まったりできます
示現寺の足湯
猪苗代ではスキーを楽しんだ やっぱり日本のスキーは温泉とは切り離せない
こちらは単純泉
二日目の宿、猪苗代リゾートホテルも天然温泉かけ流し
フレッシュな湯でツルツル!
綺麗になって、沢山の浴槽がありました
猪苗代スキ−場 中央 かつて町営だった“はやま温泉”は、
ヴィライナワシロ内の綺麗な温泉施設になっていた。

楽なモノ達 〜 都から遥か遠い会津で見つけた楽なモノ
 会津は、3世紀頃、四道将軍の大彦命が北陸道を、そして、子の建沼河別命が東山道を遠征していた二人が、ちょうど出会った地なので
“相津”とつけられたと古事記に記されている。 8世紀頃には倭の力及ぶ範囲ではあったが、それでも都は遥か遠い。
そんな会津で、意外と多くの楽的なモノに出会ったので、紹介します。  -個人的に 『これは楽でしょう!』と感じモノですので、あしからず-
いつの時代の物でしょう?
琵琶を奏でる楽師
飯森山のさざえ堂傍にて
海から幸福をもたらされるといわれる吉祥の文様
熱塩温泉 示現寺の柱に刻まれた青海波
長い風雪にさらされて、好い味がでていました
Please click ! 喜多方のショーウィンドウにずらりと並ぶ不思議な張り子の人形 『気になる。。』
札を視ると天神様とある。  朱色の衣には白梅 『道真公じゃん!』
会津では、天神様にあやかって、幕末頃から雛祭りや端午の節句に飾る習しだそうです。
喜多方に桐の博物館が在る
桐材は日本の木材の中で最も軽く、木肌も優美で、機能面でも防湿・耐火・防腐性に優れ、音響効果を高めるなど、
他の材に見られない特性を数多く持っている。 そのため桐は舞面や楽器など、その特性から楽には欠かせない材だ。
会津の桐材を平安の楽が必要としたとは考えられないが、この博物館には桐材を使った楽モノが多数展示されていました。
さまざまな文化の影響を感じる
舞楽面 赤; 地久 と 青; 納曽利
13絃

舞楽だけでなく能面も桐製だ
かなりチープな陵王ですが〜
舞楽面 陵王
当時の美女です
伎楽面 呉女
鳳凰の止まり木は桐だそうだ
幻の楽器 箜篌
Please click !
でも一番のオキニは
ダンシングドラゴン
喜多方の町外れに建つ新宮熊野神社の長床
この神社は天喜3年(1505)源頼義が勧請したと伝わる古社だが、特徴は拝殿で、「長床(ながとこ)」と呼ばれ、神社本宮に対して間口27mの
横長の神殿作りなのに壁が一切無く、直径1尺5寸1尺5寸の円柱44本が等間隔に並んでいる板張りの殿だ。
 『これで拝殿!? 大雪を避けるなら、壁もつけるよな〜 まるで舞殿みたい。』
靴を脱いで上殿すると、周囲から観るより広く長く感じる。 『一度に何百人が入れるの!?』 整列した円柱の効果か、なんとも不思議な空間だ。
 『きっと、事あるごとに村人がここに集まり、神と遊んだのでしょう。』
銀杏落葉の時期が綺麗だそうです 長床
昭和に解体修理したそうだが
茅葺なので、所々雨漏りしています
時々コンサートも行われるそうです
笛を奉じました
猪苗代スキー場の下です
雪中の白鳥居
猪苗代 土津神社
猪苗代の湖畔でかっこいい倒木を発見!
彼女は堪らず笛を吹く
龍でしょ! Please click !

 自然と暮らし
一流の田舎って…  今回世話になった熱塩温泉山形屋
もてなしも、料理も、温泉も好感でしたが、
宿のキャッチコピーは 「一流の田舎」だそうです。
「一流の〜」と謳った時点で田舎じゃなくなる気がするのですが…
 示現寺 山門
のんびり雪景色 まだ1mぐらい積もっていました 
山形屋の部屋からの景色     示現寺は、まだ雪の中でした
広ーい 猪苗代  喜多方の町は平地だが、標高が低くても山が近いので、山間・山麓のイメージが強い。
今回も平野の雪は消えていたが、少し山手に入ると、此処が豪雪地帯であることを思い出させる残雪でした。
 くらべ猪苗代は、おおらかに広い。 磐梯山は独立峰だし、猪苗代湖が空を広げているからだ。
その分、厳冬期は風が強く地吹雪となり、移り住んだ恩師は、今冬家を出られない日が何日かあったそうだ。
笛の調に異常に反応します Please click !
今でも宝の山なのでしょうか?    アーベンロートに染まる頂き
会津磐梯山 (1,819m)
それでも、
季節や時間の違いで、さまざまな表情を魅せる磐梯山
雪原の彼方に沈む夕日や、季節を知らせる渡り鳥_
春夏秋冬、朝な夕ないつも自然が傍にあり、
そこから贅沢な恵みをいただけるのなら、
都会なんて嫌になっちゃいますよね!

山のもの 08猪苗代リゾート ゲレンデスキー 猪苗代リゾートスキー場で、
湖を見下ろしながらクルージング
山のもの 08磐梯山 山スキー 快晴の磐梯山で、
山スキーも楽しみました
山のもの
 08猪苗代リゾート ゲレンデスキー
山のもの
 08磐梯山 山スキー

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