【白川郷】 |
世界遺産に登録されてから、初めて訪れる
世界遺産のポリシーは大切だが、文化的遺産 特に普通の人々が暮らす町や建築物を、昔と同様に保つのは大変だ。
突然、自分の家に毎日沢山の観光客がやってくれば、商売をしたくなるのは人の常だ 合掌の建物は、イロリの火が絶えると、たちまち痛みだす 白川郷は世界遺産に登録され、失ってしまったモノがはるかに多い。 |
もし、人々が白川郷を人類の遺産としたいのであれば、観光利益を求めないでも郷の人が生活できる保障をせねばなるまい。
《すぐに儲けにならないものの中には、貴重なものがいっぱいあるのだ。生命の世界もそう、それに景色だってそうだ。なんの儲けになるかと思っているかもしれないが、それがいまにいちばんの貴重品になる時代がやってくる。景色を譲らなくっちゃいけない。その景色の中に生きている、生命の世界を金儲けの魔力から譲らなくてはいけない。 -南方熊楠 /中沢新一【森のバロック】から- 》
来年には、飛騨トンネルが開通し高速道路でのアクセスが、ますます容易となる… |
僅かに残る普通の合掌民家 洗濯物を干したり、子供の玩具が花咲く庭先に転がっている
『ここでの昔しながらの暮し』 やがてそれもできなくなるのであろう 苔が生え、痩せた茅葺き屋根を見送る。 |
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